2006年 01月 09日
第37話 レイズ・ユア・ハンド (台詞起こし:Aパート) |
1月13日状況説明付け加えました。
1月13日修正版 yasuさん大感謝です。
■ふいー。
状況説明と同時に指摘していただいた修正を入れました。
■第37話 レイズ・ユア・ハンドStart
○青空の下、飛ぶ月光号。
○月光号内談話室。
ソファに座るグレッグとミーシャ、その迎えに座禅を組んで座るノルブ師。向こうにはカメラをセットしているムーンドギーに、レフ板を合わせてるストナー。その周りにはゲッコーステイトのメンバ等。
ノルブ師の後ろにいるレントン、エウレカに、子供3人組。
「(くんくんと臭いを嗅ぐメーテル)くさいっ! 臭いよママ。ゲロンチョより臭い」
自分の鼻をつまみながら、エウレカに言うメーテル。それを見て複雑な表情のエウレカ。
メーテルを戒めるレントン、
「黙って。今から大事な話が始まるんだ」
正面を向く(エウレカもそれに倣う)。
「さあてと、おっぱじめるか」
レフ板の設定が終わったストナーが腕を腰にやり、開始を宣言。
「って、何を?」
聞くグレッグに段取り等を説明し始める。
「さっき話したろ?あんたらの知識をわれわれの共通のものにしたいんだよ。まず、(カメラ、グレッグを写す)科学サイドから話してもらって、次には(ノルブ師にカメラの映像切り替わる)ノルブが宗教サイドの話をする。…わかった?」
グレッグのアップ。
「う~ん…。何となくねぇ。じゃあ、何度も言ってる事の確認から。僕はスカブコーラルは知性体だと考えている。(グレッグと横に座り腕組をしてしかめっ面のミーシャ)そしてコーラリアンはその知性が生み出したコミュニケーションツールだ」
「仮説に過ぎないわ」
ミーシャの呟きに指をちょんちょんと付き合わせつつ言うグレッグ。
「エウレカはどう説明する?」
グレッグを横目で見つつ言い放つミーシャ。
「私たちに知性があるからといって、原初地球の単細胞に知性があるという証明にはならないでしょう?」
二人の話に割って入ってくるモリタ。
「まってくれ。スカブコーラルが生きているとしたら、軍のやっているオレンジ計画はどんな作用をもたらすんだ?」
モリタに目をやり事実を突きつけるグレッグ。
「抗体コーラリアンの発生」
それに戸惑いを隠せないレントン。…メーテルはまだ鼻を摘んだまま。
「!」
「ぐおおお…」
そんなことなどお構いなしといった感じでいびきをかいてるノルブ師。
■タイトル:第37話 レイズ・ユア・ハンド
■AパートStart
○衛星軌道上の無人爆撃機AFX。
3隻の艦から発射されるオレンジ弾。
地表に着弾する。
○月光号内談話室。
魚眼レンズで撮った画面、室内の皆を映している。そこにミーシャの声だけが響いている。
「体内に入り込んだウィルスや細菌には白血球や抗体が働く。だからといって知性体である事にはならないわ」
話すミーシャを見つつグレッグも、
「まあね」
と、その意見には当然だと言った面持ちで答える。それにソニアは痺れを切らしたかのように口を挟む。
「軍は何を考えてるのよ?」
そんな彼女に説明するように話すグレッグ。
「抗体コーラリアンの発生が目的じゃ無いんだ」
「どういう事?」
理解できない事柄に問い返すソニア、それにわかるように話すグレッグ。
「あのね、結論から言うとさ、知的生命体のこれ以上の増加を許すと、(ソニアのみならず、ゲッコーステイトの面々も話を真剣な面持ちで聞いている)物理宇宙は崩壊しちゃうんだねぇ。(レントンやエウレカも同様である)情報力学のクダンの限界ってやつ」
話が難しすぎてわけがわからないメーテル、エウレカに聞く。
「ねぇ、何言ってるの、おじちゃん」
「黙ってて」
そんなメーテルに、自分の口元に指を当てながら言うエウレカ。
「ふわぁあああーっ」
その時、大きなあくびと共に動き出すノルブ師。
「お前たちはまだそんなことを言ってるのか」
「あ、臭いおじちゃん起きた」
ノルブ師を指差して言うメーテル。
そんなことなどお構いなしに言うノルブ師。
「この世である第三観界は、ヴォダラクの想念の泡に過ぎない。いずれ、破れ、尽きる」
言いながら、ノルブ師の指はタバコを催促している。
「あああ…っ」
それに反応しストナー、ノルブ師にタバコを差出火をつける。
そんあノルブ師に問いかけるミーシャ。
「その引き金が知的生命体の総量なの?」
「はーっ(とタバコの煙を出して)、我らは生きる迷いと言ってるが、お前たちの言う知的生命体と同じだろう。…悩み、苦しみ、迷いが第三観界に満ちればヴォダラクの想念は消える」
その言葉に驚いて言うミーシャ。
「ヴォダラクって、神じゃ無いの?」
「ヴォダラクとは状態を表す言葉だ。だがそこには意思もある。意思を持つ状態だ」
そんなノルブ師に自分の意見をぶつけるグレッグ。
「それだとおかしいんだ。僕の計算ではスカブコーラルの知性体総量はとっくにクダンの限界を超えてる筈だ」
ノルブ師は間接的に答えを口にする。
「大地は夢を見ている…」
グレッグ、その言葉に一瞬驚き、そして笑みを浮かべながら手を口元に持っていき喜びを全身で表せながら言う。
「っ! やっぱり!やっぱり僕の仮説は正しかったんだ。(興奮して立ち上がり、ミーシャを見つめるグレッグ)前にも言ったよね、スカブコーラルは休眠状態にあるんだよ。だからクダンの限界を超えずにすんでる」
そんなグレッグとは対照的に冷静に話すノルブ師。
「大地が目覚めれば、空が裂ける」
○オレンジ着弾点。
黒煙が立ち上っている。黒煙の中に稲光。
「オレンジ、着弾確認」
○ブリッジ。
モニタを嬉々と見ているオレンジ隊の子供達(金髪・ヤマタイ・きのこ)。呆れ顔の艦長以下クルー。
「誤差コンマ4です」と金髪。
「地殻変動波発生確認。α(アルファ)波と、Θ(シータ)波の干渉波形よりクテ級出現予想時刻、マイナス26分30秒と想定します」続いてやまたい。
モニタに表示される00H26M30Sのタイマ。カウントダウンしていく。
「くっ」
「うふふふ」
笑うアゲハ隊を見て渋い表情のドミニク。
「…っ!」
○theENDコクピット。
ここのモニタにも同様にタイマがカウントダウンしている。
それを睨みながらきつい表情で吐き捨てるように言うアネモネ。
「待たせるじゃないのっ」
○月光号内談話室。
ミーシャ話す。
「仮説の上に仮説を重ねるのは危険だわっ」
立ったままで言うグレッグ。
「でも、君も見たはずだ。キャピトル・ヒルの情報を」
その言葉に顔を背けるミーシャ。
眉をひそめて問いただすホランド。
「っ! 何があったんだ?」
はっとした表情でホランドを見つめ、すぐさま視線を落とすミーシャ。、
「…。 それは…」
そんなミーシャにタルホも言う。
「あんだけ苦労したんだからね、教えてくれてもいいんじゃない?」
「…」
何も言わないミーシャ。それを見かねてグレッグが口を開く。
「僕が説明するよ。(グレッグのアップ)情報部にはグレイトウォールに関する情報があったんだ。あそこには歪んだ空間がある。あらゆる物理法則が無視される空間がねぇ」
「…んぁっ!」
その言葉に驚くホランド。
○隕石が落ちた?穴(クレータ)。
「数千年前に多分、巨大隕石が落下したんだよ。(そこから画面は徐々に上昇していく)そして休眠状態にあったスカブコーラルの一部が、(画面は上空の雲になり)目覚め、クダンの限界を超えてしまった。(その雲は大きな渦巻状を表し)スカブコーラルは、おそらく慌ててまた休眠状態に入った。(そして、弾道飛行のときに見ていたグレイトウオールになる)だけど、クダンの限界を超えた空間が残った。」
顔の真ん中に影をしょったグレッグのアップ。
「スカブコーラルが全部目覚めれば、その空間、すべてを飲みつくす」
驚くホランド、タルホ。
「!」
そしてハップ、ストナー。
「!」
画面はロングで部屋のみんなの驚く顔を映している。
「うげっぷ…」
そんな緊張した雰囲気の中聞こえるげっぷの音。…ノルブ師である。彼は目を閉じたまま淡々と語りだす。
「そうなる前に、スカブコーラルと合一。すなわち第十観界へ進み、彼方のヴォダラクを目指さねばならない。(口を半空き状態で聞くグレッグ)スカブコーラルは船だ。彼の岸へと我らを乗せる船」
グレッグはその言葉に意見を述べる。
「船? そりゃまた変わった解釈だ」
頭を振りつつ、厭きれたように言い放つノルブ師。
「やれやれ、ほんっとにお前達は無知だなぁ。船へといざなう風に常に晒されているというのに」
「風…?帆をふくらませる?」
とグレッグ。
ようやく目を開けて諭すように言うノルブ師。
「違う、トラパーの事だ」
「…っ!」
その言葉に何か閃いたのかグレッグ、
ノートパソコンを取り出し
「情報をスキャニングしてるんだ」
ひたすらPCに向かい作業をするグレッグ。
「それによって励起された脳内情報が…」
しかし、ふと手が止まり、問いかけるグレッグ。
「…じゃあ、何故トラパーからエネルギーが取り出せるんだ?」
「では、何故想いは実現すると思う?」
問いかけに問いかけで返すノルブ師。
それでわかったのかグレッグ、
「そうか、思考はエネルギーなんだ」
という。
それを受けてノルブ師はさらに補足していく。
「第七観界の力は第三観界に影響を及ぼす。(その言葉に頷くグレッグ)第七観界とはすなわち、生けるものの思考そのものだ」
グレッグはその話を理解した上で話し出す。
「コンパクドライブは?僕は増幅装置じゃないかと考えてるんだ」
できの悪い生徒を見守る先生のごとき笑みを浮かべながらノルブ師は言う。
「ようやくヴォダラクの教えの入り口に辿り着いたようだな。コンパクドライブは風と我らを繋ぐ物だ」
聞いていたレントン、横目でエウレカを見て言う。
「よくわかんないけど、コンパクドライブがトラパーや僕たちに影響を与えるってっ事?」
頷き、笑みを浮かべながら話すエウレカ。
「うん、スカブコーラルに影響を与えるわ」
それを聞き嬉しそうに話し出すレントン。
「じゃあさ、もしかして、スカイフィッシュも関係してるの?」
それを見て、エウレカの顔から笑みが消える。そんな事に気付かず嬉しそうに話すレントン。
「コンパクドライブの周りで楽しいこと考えると出てくるんだろ?」
○回想:エウレカのことを考えていて、巨大なスカイフィッシュが出てきた時(第1?話)
「うん」
再び笑みを浮かべてエウレカ頷く。
「じゃあ、君にも…?」
レントンの言葉に驚くエウレカ。
「えっ?」
まじめな顔のレントン。
「君にも影響はあるのかなぁ…」
困った表情のエウレカ、目をそらす。
「…わからない」
そんあ二人のやり取りとは別に、語るノルブ師。
「科学と宗教は同じ道の両端に過ぎん。コンパクと同じく。魂(コン)は人に惹かれ、魄(パク)は地に引かれる。(唖然と話を聞いている面々)われらはその2つがあるからこそ自由でいられる。と同時に、そこに悩みも生じる。ふ、(シニカルな表情で語るノルブ師)悲しいかな、両者がまみえる事は少ないからなあ(言い終わってにっこり)」
「この対談を編集してメディアに乗せようぜ。世界が引っくり返る」
ストナー、ハップたちのほうを見て言う。
そんな中、ソニアが話しについていけてなかったのかついていったからなのか声を荒げて言う。
…その後ろには困った顔しているモリタ。
「あなた達、さっきから何言ってるの? 物理宇宙が終わるとか、スカブコーラルが船だとか。(腰に手を当て)じゃあ、軍はどうしてスカブコーラルを目覚めさせようとしてるの?物理宇宙が終わっちゃうなら」
それに答えて言うグレッグ。
「そうなる前に、軍はスカブコーラルを殲滅するつもりなんだ」
その言葉を修正するノルブ師。
「軍じゃない。デューイとか言う若者だ」
「…」
その言葉に顔をしかめるホランド。
そのシーンにかぶるアゲハ隊の声。
「3、2、1、0」
○飛行する戦艦、その先にクテ級。
「クテ級、現出しました」はやまたい。
○どこかの塔の街。
塔の周りを飛び回る抗体コーラリアン群。
人々はその抗体コーラリアンに襲われている。
抗体コーラリアンが飛び交う中、逃げ惑う人々。
「うわっ」
こける子供。
先を行ってた母親がその元へ駆け寄る。
「マサオ、マサオ、しっかりっ!」
そこに抗体コーラリアン。口?をあけ襲い掛かろうとする。
「…」
身を伏せる親子。
…しかし、何も起こらない
恐る恐る振り向くとそこには、爪で抗体コーラリアンを突き刺し手いるtheEND。
そのまま抗体コーラリアンを引き裂く。親子に抗体コーラリアンの血飛沫が降り注ぐ。
呆然としている親子。そんな二人にアネモネの声が聞こえる。
『何こんなところでグズグズしてるの? あんたらみたいのがタラタラやってるから集中できないじゃない』
コクピット内で冷たい笑みを浮かべるアネモネ。
「折角の私のステージなんだから邪魔しないで。(モニタに反応)もう、遅いじゃないのよ。(theEND、新たに現れた抗体コーラリアンの方に向き直る。バックのモニタには走って逃げていく親子) さあ、ゲームの始まりよ。私と私の僕(しもべ)の力、よーく見ておきなさいっ」
飛んでくる新型KLF4機。
○上空からの街
飛び上がってくるtheEND。
■AパートEnd
■今回も当然あったりする言い訳(お約束)
電子テキスト化する時に、今回はShowTimeを使用、手順としてはまず台詞を聞き取り、それから画面を観て状況を記入する、という順序の作業を行っています。
がそれでも、UP前のチェックで状況説明に脳内補完(個人的判断)を入れてる可能性がありますので念の為。但し、台詞はそのままです(…ただ、その台詞が100%正しいとはいえません)。
上記の事を理解した上で、台詞や状況説明等の「ここってこうじゃない?」というの突っ込みをお待ちしてます。
1月13日修正版 yasuさん大感謝です。
■ふいー。
状況説明と同時に指摘していただいた修正を入れました。
■第37話 レイズ・ユア・ハンドStart
○青空の下、飛ぶ月光号。
○月光号内談話室。
ソファに座るグレッグとミーシャ、その迎えに座禅を組んで座るノルブ師。向こうにはカメラをセットしているムーンドギーに、レフ板を合わせてるストナー。その周りにはゲッコーステイトのメンバ等。
ノルブ師の後ろにいるレントン、エウレカに、子供3人組。
「(くんくんと臭いを嗅ぐメーテル)くさいっ! 臭いよママ。ゲロンチョより臭い」
自分の鼻をつまみながら、エウレカに言うメーテル。それを見て複雑な表情のエウレカ。
メーテルを戒めるレントン、
「黙って。今から大事な話が始まるんだ」
正面を向く(エウレカもそれに倣う)。
「さあてと、おっぱじめるか」
レフ板の設定が終わったストナーが腕を腰にやり、開始を宣言。
「って、何を?」
聞くグレッグに段取り等を説明し始める。
「さっき話したろ?あんたらの知識をわれわれの共通のものにしたいんだよ。まず、(カメラ、グレッグを写す)科学サイドから話してもらって、次には(ノルブ師にカメラの映像切り替わる)ノルブが宗教サイドの話をする。…わかった?」
グレッグのアップ。
「う~ん…。何となくねぇ。じゃあ、何度も言ってる事の確認から。僕はスカブコーラルは知性体だと考えている。(グレッグと横に座り腕組をしてしかめっ面のミーシャ)そしてコーラリアンはその知性が生み出したコミュニケーションツールだ」
「仮説に過ぎないわ」
ミーシャの呟きに指をちょんちょんと付き合わせつつ言うグレッグ。
「エウレカはどう説明する?」
グレッグを横目で見つつ言い放つミーシャ。
「私たちに知性があるからといって、原初地球の単細胞に知性があるという証明にはならないでしょう?」
二人の話に割って入ってくるモリタ。
「まってくれ。スカブコーラルが生きているとしたら、軍のやっているオレンジ計画はどんな作用をもたらすんだ?」
モリタに目をやり事実を突きつけるグレッグ。
「抗体コーラリアンの発生」
それに戸惑いを隠せないレントン。…メーテルはまだ鼻を摘んだまま。
「!」
「ぐおおお…」
そんなことなどお構いなしといった感じでいびきをかいてるノルブ師。
■タイトル:第37話 レイズ・ユア・ハンド
■AパートStart
○衛星軌道上の無人爆撃機AFX。
3隻の艦から発射されるオレンジ弾。
地表に着弾する。
○月光号内談話室。
魚眼レンズで撮った画面、室内の皆を映している。そこにミーシャの声だけが響いている。
「体内に入り込んだウィルスや細菌には白血球や抗体が働く。だからといって知性体である事にはならないわ」
話すミーシャを見つつグレッグも、
「まあね」
と、その意見には当然だと言った面持ちで答える。それにソニアは痺れを切らしたかのように口を挟む。
「軍は何を考えてるのよ?」
そんな彼女に説明するように話すグレッグ。
「抗体コーラリアンの発生が目的じゃ無いんだ」
「どういう事?」
理解できない事柄に問い返すソニア、それにわかるように話すグレッグ。
「あのね、結論から言うとさ、知的生命体のこれ以上の増加を許すと、(ソニアのみならず、ゲッコーステイトの面々も話を真剣な面持ちで聞いている)物理宇宙は崩壊しちゃうんだねぇ。(レントンやエウレカも同様である)情報力学のクダンの限界ってやつ」
話が難しすぎてわけがわからないメーテル、エウレカに聞く。
「ねぇ、何言ってるの、おじちゃん」
「黙ってて」
そんなメーテルに、自分の口元に指を当てながら言うエウレカ。
「ふわぁあああーっ」
その時、大きなあくびと共に動き出すノルブ師。
「お前たちはまだそんなことを言ってるのか」
「あ、臭いおじちゃん起きた」
ノルブ師を指差して言うメーテル。
そんなことなどお構いなしに言うノルブ師。
「この世である第三観界は、ヴォダラクの想念の泡に過ぎない。いずれ、破れ、尽きる」
言いながら、ノルブ師の指はタバコを催促している。
「あああ…っ」
それに反応しストナー、ノルブ師にタバコを差出火をつける。
そんあノルブ師に問いかけるミーシャ。
「その引き金が知的生命体の総量なの?」
「はーっ(とタバコの煙を出して)、我らは生きる迷いと言ってるが、お前たちの言う知的生命体と同じだろう。…悩み、苦しみ、迷いが第三観界に満ちればヴォダラクの想念は消える」
その言葉に驚いて言うミーシャ。
「ヴォダラクって、神じゃ無いの?」
「ヴォダラクとは状態を表す言葉だ。だがそこには意思もある。意思を持つ状態だ」
そんなノルブ師に自分の意見をぶつけるグレッグ。
「それだとおかしいんだ。僕の計算ではスカブコーラルの知性体総量はとっくにクダンの限界を超えてる筈だ」
ノルブ師は間接的に答えを口にする。
「大地は夢を見ている…」
グレッグ、その言葉に一瞬驚き、そして笑みを浮かべながら手を口元に持っていき喜びを全身で表せながら言う。
「っ! やっぱり!やっぱり僕の仮説は正しかったんだ。(興奮して立ち上がり、ミーシャを見つめるグレッグ)前にも言ったよね、スカブコーラルは休眠状態にあるんだよ。だからクダンの限界を超えずにすんでる」
そんなグレッグとは対照的に冷静に話すノルブ師。
「大地が目覚めれば、空が裂ける」
○オレンジ着弾点。
黒煙が立ち上っている。黒煙の中に稲光。
「オレンジ、着弾確認」
○ブリッジ。
モニタを嬉々と見ているオレンジ隊の子供達(金髪・ヤマタイ・きのこ)。呆れ顔の艦長以下クルー。
「誤差コンマ4です」と金髪。
「地殻変動波発生確認。α(アルファ)波と、Θ(シータ)波の干渉波形よりクテ級出現予想時刻、マイナス26分30秒と想定します」続いてやまたい。
モニタに表示される00H26M30Sのタイマ。カウントダウンしていく。
「くっ」
「うふふふ」
笑うアゲハ隊を見て渋い表情のドミニク。
「…っ!」
○theENDコクピット。
ここのモニタにも同様にタイマがカウントダウンしている。
それを睨みながらきつい表情で吐き捨てるように言うアネモネ。
「待たせるじゃないのっ」
○月光号内談話室。
ミーシャ話す。
「仮説の上に仮説を重ねるのは危険だわっ」
立ったままで言うグレッグ。
「でも、君も見たはずだ。キャピトル・ヒルの情報を」
その言葉に顔を背けるミーシャ。
眉をひそめて問いただすホランド。
「っ! 何があったんだ?」
はっとした表情でホランドを見つめ、すぐさま視線を落とすミーシャ。、
「…。 それは…」
そんなミーシャにタルホも言う。
「あんだけ苦労したんだからね、教えてくれてもいいんじゃない?」
「…」
何も言わないミーシャ。それを見かねてグレッグが口を開く。
「僕が説明するよ。(グレッグのアップ)情報部にはグレイトウォールに関する情報があったんだ。あそこには歪んだ空間がある。あらゆる物理法則が無視される空間がねぇ」
「…んぁっ!」
その言葉に驚くホランド。
○隕石が落ちた?穴(クレータ)。
「数千年前に多分、巨大隕石が落下したんだよ。(そこから画面は徐々に上昇していく)そして休眠状態にあったスカブコーラルの一部が、(画面は上空の雲になり)目覚め、クダンの限界を超えてしまった。(その雲は大きな渦巻状を表し)スカブコーラルは、おそらく慌ててまた休眠状態に入った。(そして、弾道飛行のときに見ていたグレイトウオールになる)だけど、クダンの限界を超えた空間が残った。」
顔の真ん中に影をしょったグレッグのアップ。
「スカブコーラルが全部目覚めれば、その空間、すべてを飲みつくす」
驚くホランド、タルホ。
「!」
そしてハップ、ストナー。
「!」
画面はロングで部屋のみんなの驚く顔を映している。
「うげっぷ…」
そんな緊張した雰囲気の中聞こえるげっぷの音。…ノルブ師である。彼は目を閉じたまま淡々と語りだす。
「そうなる前に、スカブコーラルと合一。すなわち第十観界へ進み、彼方のヴォダラクを目指さねばならない。(口を半空き状態で聞くグレッグ)スカブコーラルは船だ。彼の岸へと我らを乗せる船」
グレッグはその言葉に意見を述べる。
「船? そりゃまた変わった解釈だ」
頭を振りつつ、厭きれたように言い放つノルブ師。
「やれやれ、ほんっとにお前達は無知だなぁ。船へといざなう風に常に晒されているというのに」
「風…?帆をふくらませる?」
とグレッグ。
ようやく目を開けて諭すように言うノルブ師。
「違う、トラパーの事だ」
「…っ!」
その言葉に何か閃いたのかグレッグ、
ノートパソコンを取り出し
「情報をスキャニングしてるんだ」
ひたすらPCに向かい作業をするグレッグ。
「それによって励起された脳内情報が…」
しかし、ふと手が止まり、問いかけるグレッグ。
「…じゃあ、何故トラパーからエネルギーが取り出せるんだ?」
「では、何故想いは実現すると思う?」
問いかけに問いかけで返すノルブ師。
それでわかったのかグレッグ、
「そうか、思考はエネルギーなんだ」
という。
それを受けてノルブ師はさらに補足していく。
「第七観界の力は第三観界に影響を及ぼす。(その言葉に頷くグレッグ)第七観界とはすなわち、生けるものの思考そのものだ」
グレッグはその話を理解した上で話し出す。
「コンパクドライブは?僕は増幅装置じゃないかと考えてるんだ」
できの悪い生徒を見守る先生のごとき笑みを浮かべながらノルブ師は言う。
「ようやくヴォダラクの教えの入り口に辿り着いたようだな。コンパクドライブは風と我らを繋ぐ物だ」
聞いていたレントン、横目でエウレカを見て言う。
「よくわかんないけど、コンパクドライブがトラパーや僕たちに影響を与えるってっ事?」
頷き、笑みを浮かべながら話すエウレカ。
「うん、スカブコーラルに影響を与えるわ」
それを聞き嬉しそうに話し出すレントン。
「じゃあさ、もしかして、スカイフィッシュも関係してるの?」
それを見て、エウレカの顔から笑みが消える。そんな事に気付かず嬉しそうに話すレントン。
「コンパクドライブの周りで楽しいこと考えると出てくるんだろ?」
○回想:エウレカのことを考えていて、巨大なスカイフィッシュが出てきた時(第1?話)
「うん」
再び笑みを浮かべてエウレカ頷く。
「じゃあ、君にも…?」
レントンの言葉に驚くエウレカ。
「えっ?」
まじめな顔のレントン。
「君にも影響はあるのかなぁ…」
困った表情のエウレカ、目をそらす。
「…わからない」
そんあ二人のやり取りとは別に、語るノルブ師。
「科学と宗教は同じ道の両端に過ぎん。コンパクと同じく。魂(コン)は人に惹かれ、魄(パク)は地に引かれる。(唖然と話を聞いている面々)われらはその2つがあるからこそ自由でいられる。と同時に、そこに悩みも生じる。ふ、(シニカルな表情で語るノルブ師)悲しいかな、両者がまみえる事は少ないからなあ(言い終わってにっこり)」
「この対談を編集してメディアに乗せようぜ。世界が引っくり返る」
ストナー、ハップたちのほうを見て言う。
そんな中、ソニアが話しについていけてなかったのかついていったからなのか声を荒げて言う。
…その後ろには困った顔しているモリタ。
「あなた達、さっきから何言ってるの? 物理宇宙が終わるとか、スカブコーラルが船だとか。(腰に手を当て)じゃあ、軍はどうしてスカブコーラルを目覚めさせようとしてるの?物理宇宙が終わっちゃうなら」
それに答えて言うグレッグ。
「そうなる前に、軍はスカブコーラルを殲滅するつもりなんだ」
その言葉を修正するノルブ師。
「軍じゃない。デューイとか言う若者だ」
「…」
その言葉に顔をしかめるホランド。
そのシーンにかぶるアゲハ隊の声。
「3、2、1、0」
○飛行する戦艦、その先にクテ級。
「クテ級、現出しました」はやまたい。
○どこかの塔の街。
塔の周りを飛び回る抗体コーラリアン群。
人々はその抗体コーラリアンに襲われている。
抗体コーラリアンが飛び交う中、逃げ惑う人々。
「うわっ」
こける子供。
先を行ってた母親がその元へ駆け寄る。
「マサオ、マサオ、しっかりっ!」
そこに抗体コーラリアン。口?をあけ襲い掛かろうとする。
「…」
身を伏せる親子。
…しかし、何も起こらない
恐る恐る振り向くとそこには、爪で抗体コーラリアンを突き刺し手いるtheEND。
そのまま抗体コーラリアンを引き裂く。親子に抗体コーラリアンの血飛沫が降り注ぐ。
呆然としている親子。そんな二人にアネモネの声が聞こえる。
『何こんなところでグズグズしてるの? あんたらみたいのがタラタラやってるから集中できないじゃない』
コクピット内で冷たい笑みを浮かべるアネモネ。
「折角の私のステージなんだから邪魔しないで。(モニタに反応)もう、遅いじゃないのよ。(theEND、新たに現れた抗体コーラリアンの方に向き直る。バックのモニタには走って逃げていく親子) さあ、ゲームの始まりよ。私と私の僕(しもべ)の力、よーく見ておきなさいっ」
飛んでくる新型KLF4機。
○上空からの街
飛び上がってくるtheEND。
■AパートEnd
■今回も当然あったりする言い訳(お約束)
電子テキスト化する時に、今回はShowTimeを使用、手順としてはまず台詞を聞き取り、それから画面を観て状況を記入する、という順序の作業を行っています。
がそれでも、UP前のチェックで状況説明に脳内補完(個人的判断)を入れてる可能性がありますので念の為。但し、台詞はそのままです(…ただ、その台詞が100%正しいとはいえません)。
上記の事を理解した上で、台詞や状況説明等の「ここってこうじゃない?」というの突っ込みをお待ちしてます。
by hk-club
| 2006-01-09 23:59
| エウレカセブン【台詞起こし】